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理事長の挨拶

LSO理事長 河田 惠昭

関西大学理事・社会安全学部・社会安全研究センター長・特別任命教授、
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター長

大久保 昌一安全、安心な生活環境の確保を支援し推進することが私たちの目的です。
阪神・淡路大震災から15年を経過しました。その間、わが国のみならず世界各地で地震災害が続発しています。とくに2010年1月に発生したハイチ大地震では、22万人の犠牲者のほとんどが、建物の全壊・倒壊に伴って発生するという、何とも痛ましい災害でした。およそ200年間にわたって大きな地震がなかった国ですから、ほとんどの国民は自国の地震の存在など、日常生活から忘れていたことは間違いありません。このような、中南米の最貧国を襲った過酷な地震災害の不条理にいきどおるのは簡単です。しかし、いのちの尊さや生きていることに対する感謝が、具体的な行動に結びつかない限り、悲劇は繰り返すのです。

地震時にいのちを亡くす最大の理由は、住宅や建物の耐震性の欠如です。耐震診断を受け、必要ならば耐震補強するという、人的被害軽減の王道はこれからも変わらないでしょう。しかし、これが円滑に進まないのは、経費の大きさだけの問題ではありません。技術開発による一層の安全の確保やコスト削減は当然です。それと同時に、生活の安全・安心を基礎とした『持続可能社会実現』のシナリオがないことが問題です。自助、共助、公助のレベルでシナリオを明確に描ききれていないのです。その最大の原因は『生活安全の哲学』がなく、対処療法の繰り返しに終始した現実があります。

私たちの組織は、阪神・淡路大震災を教訓にして設立されました。目標は、地震時にいのちを守ることです。それには、自助、共助、公助の3つのレベルの減災努力が結実することを目指します。具体的には、家づくり、街づくりに伴う個々の具体的な課題を一つひとつ解決しながら、同時にそれは安全・安心を希求する人づくりにつながることを強く訴えていきます。多くの人たちとの重層的なネットワークの構築は、これらの目標を実現するためには必須だと思います。なぜなら、組織とは個々の独立した人びとに支えられてこそ力を発揮するからです。

河田 惠昭


河田 惠昭 のプロフィール

河田 惠昭

  • 1946年 3月4日大阪府生まれ。
  • 1974年 京都大学大学院工学研究科博士課程修了。工学博士。
  • 1976年 京都大学防災研究所助教授
  • 1993年 京都大学防災研究所教授
  • 1996年 巨大災害研究センター長
  • 2009年 関西大学理事・社会安全学部長・社会安全研究科長、教授

21世紀COE拠点形成プログラム「災害学理の解明と防災学の構築」拠点リーダー。 大都市大震災軽減化プログラム(文部科学省)研究代表者。
日本自然災害学会元会長、日本災害情報学会前副会長。 政府関係では学術審議会委員(文部科学省)、中央防災会議「首都圏直下地震対策専門調査会」委員、「東南海、南海地震等に関する専門調査会」「大規模水害対策専門調査会」の座長代理。2007年国連SASAKAWA防災賞(本邦初受賞)。
2009年防災功労者内閣総理大臣表彰 ほかに、内閣府、内閣官房、国土交通省、外務省、気象庁、消防庁の各委員。 著書に『これからの防災・減災がわかる本』、『スーパー都市災害から生き残る』、『防災学ハンドブック』(共著)、『12歳からの被災者学−阪神・淡路大震災に学ぶ78の知恵』(共著)など






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